関わるすべての人の笑顔のために、社会システムの変革にチャレンジして欲しい。社長執行役員 赤坂祐二

重視するのは、イノベーションを生み出す「人財」と「テクノロジー」。

2017-2020年度の中期経営計画を策定するにあたり、私たちは「フルサービスキャリア事業を磨き上げる」「事業領域を拡げる」という2つを、これからの成長に向けたドライバーと位置付けました。そして、海外マーケットにおけるプレゼンス向上、国内地方マーケットにおける選好性向上、強みを活かした新たな収益源の創造・育成を果たしていく決意です。
それというのも今後は、訪日旅客の増加や地域観光振興の高まり、首都圏空港の発着枠拡張、新技術の登場や普及、生産年齢人口の減少に伴う航空需要の低下、といった私たちのビジネスを取り巻く環境の大きな変化が想定されているからです。そこで中期経営計画においても、具体的な5つの取り組みを明示しましたが、そのなかでも「成長」と「挑戦」という観点から私が重視しているのが、イノベーションを生み出す「人財」と「テクノロジー」の2つです。

社会の変化を先取りできる人財を育成する。

現在、技術の進歩は目覚ましく、それに伴い社会システムが急速に変化しています。それだけにその変化をどう先取りしていけるかが、今後の企業の生命線になっていくと私は考えています。特に変化の速度が速い分、ちょっとした遅れが結果的に大きな差を生む可能性も十分に考えられる以上、私たちはイノベーションというものに対してもっと敏感でなければならないと考えています。
18世紀に起こった産業革命以降、人間の仕事は様々なイノベーションによって大きく変化してきました。新しい技術の導入により仕事自体が消滅したり、人間の仕事が機械に置き換えられてきた事実を振り返れば、これからも同じようなことが繰り返されるのは間違いないと思います。しかしながら、これから実現されるであろうイノベーションはこれまでとは比較にならないほど高度化、複雑化していくことを考えると、その技術を使いこなし、新たな価値を創造していくためには、実際に働く私たち一人一人がこれまで以上に大きく変化することが求められます。
つまり、こうした変化に対応できる「人財」をいかに育成していくかが企業として重要であり、私は人財育成は「イノベーションを生み出すテクノロジー」とセットでとらえていかないかぎり、社会全体の進歩、人類全体の進歩には結びつかないと考えています。

一連の流れを一つの対象として考える。

なぜ、こうした話をするのかといえば、これからの航空運送事業も他の産業の例外ではなく、これまでとは比較にならないほど大きな変化に直面するのは間違いないと考えているからです。お客さまに安全、快適にご利用いただける運航を実現することはいうに及ばず、これから考えるべきは航空機での移動を通してお客さまにどのような新しい価値を提供できるかということです。お客さまが旅程を立てられる前から、目的地でお仕事やご旅行を済ませ、再びご自宅にお帰りになるまでの一連の流れを一つの対象として、サービスをどう考えられるか。それをいろいろと試行錯誤した先にこそ、従来にはないイノベーションが起こるはずであり、そこに社員の成長、会社の成長、そして社会の進歩がもたらされるのだと私は考えます。
例を挙げると、18世紀に発明された蒸気機関は、それ自体は水蒸気のエネルギーを回転運動に転換する機関に過ぎません。しかしながら本当に大切なのは、この仕組み、テクノロジーを蒸気船や蒸気機関車に応用することを思いついた人がいたという点にあるのです。これらの発明により、従来とは桁違いの輸送量やスピードが生み出され、社会のシステムが根底から変わってしまうほどのインパクトとなったのです。
これからJALに入社される皆さんには、こうした大きなストーリー性を持った「社会システムそのものを変えるようなイノベーション」を考えて欲しいと期待しています。そのために私も社長として何ができるのか、より良い未来に向けて社会システムの変革にチャレンジする社員をどうサポートできるのか、絶えず考え続けていきたいと思っています。

社会を前進させていくエネルギーを作り出す。

航空運送事業に限らず、これからの時代はいろいろな事業体がお互いに手を携えながら、自社のストロングポイントを活かし、ウイークポイントを補完し合い、協力して進めていくことが重要になると考えます。特に社会の変化が激しくなるこれからの時代においては、さまざまな企業や個人がチームを組み、お互いに異なる価値観をぶつけ合いながら同じ目的を追求することではじめて、これまでにない新しい価値を生み出しやすくなるのではないでしょうか。
これはとても大事なことだと私は考えています。自社だけが良ければそれで良いというのではなく、相互利益、相互扶助の関係性をたくさん生み出し、それを原動力に社会全体をより良い方向に前進させていくエネルギーを作り出していけるからです。そして、その起点となるのがJALであったら、それはとても素敵なことだと思うのです。手前味噌ですが、「人」を大切に、人と人とをつないできたJALだからこそ、果たせる役割だと私は考えるのです。

関わるすべての人たちを笑顔にできる会社へ。

これからJALに入社する皆さんには、広い視野で物事をとらえ、他者への思いやりを忘れることなく、皆さまから愛され、頼られる存在であって欲しいと思います。そうやって築き上げた関係性を大切にしながら、事業としての壮大なストーリーを描ける人になって欲しいと切に願います。それがJALグループを担う人たちの使命であり、働くやりがいと思うからです。
私は業務企画職(地上職 技術系)として入社し、整備士からキャリアをスタートさせ、整備部門ひと筋に歩んできました。だからこそ、現場を担うスペシャリストたちのことがよくわかるのです。JALで働くスペシャリストは、目指すべき理想の構想が壮大であればあるほど闘志を燃やし、現場の知見とスキルを持ち込みながら一緒になって考え実行することを大きなモチベーションに変えられる集団であり、JALグループとしてのパフォーマンスを極限にまで引き上げてくれる頼れる存在です。社員一人一人がグループ各社の力を結集し、自らがその輪の中心となって、関わるすべての人たちを笑顔にできる会社へと導いた時、JALは間違いなく「世界で一番お客さまに選ばれ、愛される航空会社」なれると、私は固く信じています。

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