INTERVIEW
機動的な財務戦略の実行を通じて
JALグループの企業価値を高める。
2014年入社
法学部 政治学科卒
機動的な財務戦略の実行を通じて
JALグループの企業価値を高める。
「日本と海外をつなぐ仕事ができること」「仕事のフィールドが大きいこと」「女性が働き続けられる環境があること」を軸に就職活動を行う。その中でも、社員一人ひとりに経営者視点の考え方が根付いているJALに惹かれて、入社を決める。
「見えてくるまで考え抜く」
日々今の自分の実力では判断が難しい案件が出てくるが、投げ出さずに、本質が見えるところまで考え抜くことを心掛けている。
そうなんです。それまでのキャリアでは財務に全く触れていなかったので知識もなく、自分に務まるか不安でした。しかしその半面、就職活動の軸でもあった「仕事のフィールドが大きいこと」にまさに当てはまっているため、そこでどんな取り組みができ、自分がどう成長できるか、という期待感もありました。とはいえ、最初の1年は先輩方にさまざまなことを教えてもらいながら、必死で仕事を覚える日々。2年目でようやく自分で考えて、仕事を進められるようになってきました。
「財務戦略の策定・実行」と、決算資料の作成・発表、株主・投資家とのコミュニケーションなどを行う「IR」を担当しています。具体的には次の中期経営計画に向けた財務戦略を策定し、それを経営陣が議論し、最終的に社外に発表し投資家に伝える、というのが大きな仕事。そこで重要なのは、国内外の投資家の方々との日々の面談や、証券会社などとのコミュニケーションを通して情報収集・分析を行い、「今JALとして何が課題か」「投資家の目線はどこにあるのか」などを本部内でディスカッションし、経営陣が適切な経営判断をできるよう財務戦略をまとめ上げることです。そうした中、より堅実な経営を実現してJALグループの企業価値を高めるために、いかに機動的な財務戦略を実行していくか。そこに私たちの真価が問われます。
2020年11月に約1800億円を調達した公募増資(*)です。公募増資に向けて動き出したのは、まだ新型コロナウイルス感染症の終わりが見えず、今後事業環境がどうなるかわからない状況の時期。そんな中、財務部として何ができるのか? そう考えた際、大切にしていたのは、JALを存続させることはもちろん、何よりもアフターコロナのその先でJALが成長するための投資を行うことでした。しかし、増資するとなると、株主にとっては既存株式の価値が下がるなど短期的にはデメリットとなり得ます。そのため、なぜ今JALが増資をするのか、納得していただけるようコミュニケーションを行う必要があります。ここでの私たちの重要な役割は、実際に投資家と対面する経営陣が、調達した資金を活用してどのように会社が成長し、企業価値をあげていくか、綿密かつ実現性の高い成長ストーリーを語れるように社内で何度も財務戦略の議論を重ねて準備することです。中でも私が主に担当した業務の一つは、その成長ストーリーを記載する英文の目論見書の作成。JALの成り立ちから、これまでの歴史、今ある強み、今後描く未来まで、そのボリュームは英文300ページに及びました。非常に大変でしたが、JALの未来がかかっていると思うと闘志が湧き、毎日必死で取り組みました。
(*)公募増資とは、新しく株式を発行し、幅広い投資家に株式を購入してもらい、事業に使うお金を集める資金調達方法のこと。
公募増資に向けて動き出した時は当部署に異動して丸2年が経った頃。投資家の方との日々の面談で、投資家の方々がどういう風にJALを評価してくださっているのか把握できていました。それをふまえて、投資家の方々とのコミュニケーションを大切にした増資ができたのは良かったなと。また、この時の公募増資を活用して新しく航空機(エアバス A350-900)を導入し、数年が経った現在ではその航空機がしっかりお客さまに選んでもらっていることで、コロナ禍でも確実に競争力を高めることができています。結果として、JALの成長につなげられているのだなと手応えを感じています。
2022年3月から産休・育休を取得し、8月にはフルタイムで仕事に復帰しました。復帰後は、限られた時間の中でそれまでと同じ仕事のやり方をしていたのでは当然回らないので、一緒に働くメンバーの協力も求めて、チームワークを大切にした働き方をしています。自分の得意なところ、メンバーそれぞれが得意なところ、それらを持ち寄ってより良いアウトプットをつなげていくイメージですね。
助かっているのは、フレックスタイム制度とテレワーク。早めに仕事を始めて、早めに終わらせたり、あるいは、この日は6時間だけ働いて、別の日には長めに働いたり……、そのように柔軟にスケジュールを調整できるのがとてもありがたいです。就職活動の軸の一つだった「女性が活躍できる環境」がここにはあります。今後も仕事と育児を両立して、財務戦略の根幹に関わっていけたらと思っています。
※業務企画職における現コース区分は2023年3月より新設したものであり、掲載社員は記載のコース名では入社しておりません。
各社員のコース名は、現在の業務内容と最も関連が深いものを参考として記載しております。
また、コースは部署と明確に紐づいているわけではなく、あくまで「キャリアの方向性」を示すものです。
コースの考え方については、職種紹介(業務企画職)をご確認ください。
コロナ禍はJALが飛躍するための大きな転換点になったと感じています。現在取り組んでいる新規事業領域の成長はJALにとって必要不可欠な挑戦。その中でのJALの強みは世界中のエアラインの中でも突出して強固な財務基盤があること。とはいえ、経営資源は有限であり、何でもできるわけではありません。今後、財務部の一員として、有限の経営資源をどう使っていくかを熟慮し、JALの強みを生かした「地に足のついた挑戦」に向けて貢献していきたいと考えています。